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運動会特集②

-俵シリーズ No.1-

運動会で中3が戦う「俵取り」。

土の入った「俵」を奪い合い、ゴールラインまで届けた数を競い合う競技です。戦略を練る知力、そして一つあたり100kgもある俵を取り合う体力が求められます。日本全国広しといえど、この競技を行っている学校は少ないはず。
今回は、そんな俵取りに欠かせない、「俵」の作成作業を取材しました!

俵取りのルール、見どころなどについてはこちら。

俵取りの「俵」。
写真は運動会練習用のもの。

俵は、1日にしてならず

俵作りの取材を始めて、真っ先に演技準備係(俵や棒など、運動会で使う道具の作成・管理を行う係)のチーフから教わったのは、「俵は1日にしてならず」ということ。俵1つ1つの質が競技の結果に直結すると言っても過言ではない俵取りにあっては、精密な機械を組み上げるがごとき慎重さが必要となる、ということのようです。
 そもそも演技準備係では、俵取りの練習に使う「練習俵」と運動会当日に使う「本番俵」の2種類を作成しています。限られた時間と労力の中で、手間のかかる作業を行っていかなくてはならないわけです。

俵作りについて追いかけた今回の記事では、何本かのシリーズで、開成の俵を追いかけていこうと思います。大運動会の裏側を描いた記事は少ないので、ぜひ、最後までお付き合いください!

お裁縫だってお手の物

さて、最初に俵の材料をご紹介しましょう。

まず、俵の外側を包む袋。これはもともと穀物などを入れていた袋を転用しているそうです。時々、豆が出てくることもあるのだとか。今はネット上で注文できるとのことで、インターネット社会を感じますね。

俵に使う袋

この袋に直接土を詰め込んでいけば良いかといえば、そうではありません。ここからさらに、手縫いで形を整えます。もちろん、演技準備係が行います。演技準備係には、お裁縫の能力も求められるわけですね。

袋を縫うのも、演準の仕事。

こうして縫った袋に、土を詰めて行きます。俵とは名ばかり、中に入っているのはお米ではなく、土なのです。第2グラウンドの人工芝化に伴って、色々と変える意見もありましたが、結局土の形で存続しました。土は、走り幅跳びなどで使う学校のグラウンドの砂場から調達しています。

この土を、俵に詰め込んでいく

熟練の技が光る、「ミミ詰め」

さて、それでは俵に、土を詰めていきます。まずは袋の一番端、「ミミ」と呼ばれる部分に土を詰め込み、硬くしていく作業です。この作業は慣れがものをいう、まさに熟練の技です。

先輩が後輩について、硬さの目安や詰め方を教えていくのです。今は立派に後輩を指導している先輩だって、数年前には先輩から教わって、その先輩も、その前の先輩に教わって……と、長らく受け継がれてきた伝統の技でもあります。まさに、開成の伝統工芸とでも言ったところでしょうか。先ほども質が大事、と書きましたが、俵取りはは俵の出来が勝敗を左右する競技。中に詰めた土が少しでも緩んでいると、それだけで結果に影響が出てしまうこともあるのです。袋の端は土が詰めづらい分、この作業は特別慎重に行われます。

左上の人が持っている部分がミミ。
丁寧に、後輩に教え込む。

さて、今回の記事は、これにて終了です。次回もぜひお楽しみに!