ご挨拶

校長挨拶

本学園は3年前に創立150周年を迎え、今年153周年の運動会に立ち会えることを大変喜ばしく思う。

2020年からのコロナ禍により、運動会も大きく翻弄され、20年中止、21、22年はマスク着用しての団体競技となったが、23年4月からマスク着用が自主判断になり、昨年はほとんどの生徒がマスクを外しての運動会となった。今年は高校新校舎第3期工事による一部の制約が残るが、ほとんど制約のない運動会が挙行できる。

開成の勇壮な運動会は、生徒によって準備され、運営される。高3各組は、応援団、巨大な壁画(アーチ)、応援団歌(エール)を1年前から準備し、下級生への競技指導(当日までの約1か月間)体制を組む。高2は運動会準備委員会の中心となり、さらに審判団、審議会、記録委員会を組織して、他の学年とともに下支えする。種々の制約の中で準備に苦労してくれた生徒達の献身的な努力を真摯に讃えたい。

来場された皆様、そして映像を通してご覧いただく皆様にも、生徒によって準備された運動会を存分にお楽しみいただきたい。

開成中学校・高等学校校長 野水 勉

運準委員長挨拶

本日は創立153周年記念開成学園大運動会にお越しいただき、誠にありがとうございます。

僕が思う開成の運動会の魅力は、生徒の集団による運営という規模の大きさ以上に、その集団に属する運準委員・FJ・競技者・下級生を指導する高3…など一人一人が運動会に対する様々な気持ちを持っており、毎年似たように見える第二グラウンドの景色もその気持ち一つ一つの結晶である、ということです。運動会準備委員会は日頃の練習のサポートをはじめ、運動会を実施するための様々なことを、去年の運動会が終わった瞬間から準備してきました。ご来場いただいた皆様には、躍動する生徒一人一人の表情からもこの行事の持つ力を感じていただければと思います。

最後に、ここまで運動会準備を支えてくださった先生方や近隣の方々、その他多くの方々に感謝申し上げます。それでは、運動会をお楽しみください。

審判長挨拶

昨年の運動会直前。夜遅くまで準備していた僕たちが夕食を摂っていると、初老の方々に声をかけられた。聞けば、運動会関連で集まっているOBの方々だという。僕も、審判での経験を通して、開成の運動会の持つ力を理解した気でいたが、卒後何年経っても思い出話に花を咲かせる姿を見て、改めて運動会の偉大さを実感した。

我々審判団は、そんな運動会を陰で支えるものとして今日まで必死に準備を行ってきた。昨年度の反省点を踏まえて膨大な量のルールを見直すところから始まり、主審を中心にFJの育成を重ねてきた。全ては正確なジャッジのために。そして、この運動会を、いつまでもすべての人の心に残るものにするために。

運動会に携わってきた全ての人の努力が実を結ぶことを願って。

審議会議長挨拶

開成の運動会にはよく伝統という言葉が用いられる。確かにこれほど歴史が深い運動会は中々ないだろう。しかしふと紙を通じて過去の運動会を覗いた時、今の運動会と全然違う点が多く見られる。伝統は毎年毎年少しずつ変化している。つまり開成の運動会は伝統によって培われた部分が大きいが、それでもこれは”伝統の運動会”ではなく、今運動会に熱を注いでいる僕ら2100人の運動会なのだ。

過去の反省を議論することで先輩たちの運動会を土台にし、ルールや規程の改正という形で徐々に僕たちの運動会を創り上げていく、それを行う場が審議会なのではないだろうか。

この運動会を支えている多くの先輩方の運動会に敬意を払いつつ、今、僕たちは僕たちの運動会に挑む。

記録委員長挨拶

毎年、連綿と紡がれてきた運動会の歴史、それを未来へと繋げていく高3の大きな支えとなるのが、運動会本番や実戦対抗の競技動画である。

毎年合計1500本にものぼる膨大な量の動画を研究し、競技を知り尽くし、戦略を練りに練ってきた高3の努力が 、当日の華々しい戦いの裏にある。

そんな競技動画を公式記録として全て撮影・編集・管理しているのが記録委員会である。

来場者の皆様も、全身全霊をかけたぶつかり合いを確実に映像として残し、伝統を未来へと橋渡ししている、黄色のTシャツに金茶色の鉢巻をした記録委員の勇姿を、そして競技者たちの勇姿を見届けていただけたら幸いだ。